旅の準備の準備 1
パラ パラ パラ
借家暮らしの我が家には、家に関する書類が一冊のバインダーにファイルしてある。ページをめくり、賃貸契約書を取り出し不動産屋に電話をした。
「十月のアタマには退居しようと思ってるんですけど・・・」
共働きだからこそ払えた家賃もこの先払い続けるのはかなりの負担だ。
ましてや年明けとともに数ヶ月は家を空けることになる。
レンタルボックスなどに家財道具一切を預けようとも思ったが、よく考えてみれば帰国後
住所不定
になってしまうではないか!?
おまけに無職とくれば喜んで家を貸してくれる大家さんなどいるとはおもえない。
家賃をおさえ、かつ今後暮らしていくのに便利な場所をテーマに物件を探しはじめた。
退居の日から逆算するとノンビリとしている時間はない。